2012年4月12日木曜日

Vol.18 認知症予防のための基礎知識|バックナンバー|業界情報・動向Watch!|ガス火.jp - 業務用厨房情報サイト


日本は世界一の長寿国です。人生100年時代を迎えるのも、そう遠くはないようです。この人生を、健康に過ごすことが出来ればこんないいことはありませんが、体や脳の機能は年とともに衰えてきます。日本における認知症の高齢者は年々増加しています。そのうちのアルツハイマー型認知症は大部分は老年期(60歳)ごろから発症し、こうした認知症や寝たきりは今や私たちがかかえる大きな社会問題となっています。
一生を元気に過ごすために、脳の健康と食生活について一緒に考えてみましょう。

それでは、どうしたら元気な脳を保つことが出来るのでしょうか。まず、脳が使うエネルギーについて考えてみましょう。
脳のエネルギー源は通常ブドウ糖です。私たちの体は3大栄養素である炭水化物(糖質)、脂質、タンパク質をエネルギー源としますが、脳だけは他の臓器と違って通常ブドウ糖だけしか使うことができません。これは、脳の血管壁の構造が他の血管とは違い「血液・脳関門」と呼ばれる特殊な構造を持っており、「必要にさいして必要な物質だけを通すことで、脳の機能に悪影響を及ぼすものを阻止する」という機能があるのです。
そこで、唯一のエネルギー源であるブドウ糖を脳に送るために、一日3回の食事が必要となってきます。さらに食事をとるうえで大事なことは、世の中に蔓延している健康・栄養情報にまどわされて偏った知識で極端な食事制限や食品選択をしたりすることなく、正しい知識を持って一日3食を規則正しく続けることです。
血液・脳関門は脳に入ってくる栄養素を規制します。ここを通過できないものは、別のルートからまわり道をして脳へ入ります。ところが、この別ルートの表面積は非常に小さく、ここから脳に入る栄養素は、血液・脳関門を通過できる栄養素と違い、必要なとき食べればすぐに脳に入るというわけではありません。そのため、それらの栄養素は毎日欠かさず摂取するように心がけることが大切になってきます。たとえば、ブドウ糖を有効に利用するためにはビタミンB群が欠かせませんが、水溶性であるビタミンB群は、脂溶性ビタミンと違って血液・脳関門を通り抜けることが出来ません。そこで、常に摂取する必要があります。バランスのとれた食事を3度3度きちんと食べることの意義は、こんなところにもあるのです。

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脳を働かせるには食事による栄養素の摂取が不可欠ですが、困ったことに、食べることは同時に活性酸素を発生させることにもなります。脳がブドウ糖からエネルギーを引き出す過程で、酸素の一部が活性酸素に変わってしまうのです。
ご存知のように、活性酸素はガンや心臓血管病、糖尿病、パーキンソン病など、老化に関係する疾患の共通の原因といわれていますが、これらに活性酸素による脳機能の障害がかかわっていることがわかってきました。その活性酸素を消去するのに活躍するのが抗酸化物質です。
一日3回の食事をきちんととり、抗酸化物質を含む食品を積極的に食卓にのせていくことが、脳の機能を維持することにつながります。


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【1】一日3食が重要です
脳はとても大食いです。重量の割合は全体重の1/50ですが、その消費エネルギーはなんと安静時の体全体の約1/5を占めています。それにもかかわらず、脳はブドウ糖しかエネルギー源にできません。そのため、脳を働かせるためには大量のブドウ糖(一日120g)が必要になります。これだけの量を脳のために確保するには一日3回食事をとらないと無理なのです。摂取されたブドウ糖はグリコーゲンとなって体の中で肝臓と骨格筋に蓄えられます。しかし、骨格筋に貯蔵されたグリコーゲンは再びブドウ糖にはならないので、脳に送られるブドウ糖は肝臓に蓄えられたもののみになります。そのうえ肝臓は一度に最大60gしかグリコーゲンを蓄えられません。それなら一日2食でも確保できそうですが、脳以外にもブドウ糖をエネルギ� �源としている組織や臓器があるので、体全体ではもっと多くのブドウ糖が必要です。ですから一日3回食事をとり、そのたびにブドウ糖を補給することが必要なのです。
また、特に朝食は重要です。睡眠中も脳は働いているため、前日の夕食に摂取して肝臓に蓄えたグリコーゲンが使われて、朝にはからっぽになっているからです。脳にまったくエネルギーが送られなくなると脳の神経細胞が死滅してしまうので、夜眠っている間に肝臓と腎臓で別の物質からブドウ糖を作ることも行われています。しかしそれだけでは十分ではないので、即座に朝食でブドウ糖を補う必要があります。もし朝食をとらないと、エネルギー不足で脳が機能しにくいまま昼食まで過ごすことになります。脳のために朝食をとるようにしましょう。
【2】抗酸化物質をとりましょう
脳は大量のブドウ糖を利用すると同時に、脳の中に大量の活性酸素を生み出しています。まだ若いうちは活性酸素の発生を防ぐ働きも活発なのですが、年をとるにつれてその働きが弱まってきます。そのうえ脳はその構造や働きからほかの臓器よりも活性酸素の影響を受けやすい性質もあります。脳が酸化ストレスを受けると脳内の神経シグナルの伝達が困難になったり、ブドウ糖の供給が制限されるなどの障害が生じてきます。
認知症にはアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症がありますが、そのどちらの原因にも活性酸素がかかわっているといわれています。ですから、認知症を防ぐためには、3度の食事でブドウ糖をとりながら、同時に活性酸素を防ぐためにの抗酸化物質もとることが大切なのです。
脳に働きかける抗酸化物質としてビタミンE・C、ポリフェノール、β-カロテンなどがあります。
  • <大豆・大豆製品を使ったおかず>


    大恐慌の数字

    大豆はさまざまな角度から脳の健康に働きかける食品です。まず抗酸化物質であるポリフェノールの一種イソフラボンが豊富です。イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするため、閉経後の女性へもさまざまなよい効果をもたらし、その一つに記憶障害を防ぐ効果があるともいわれています。
    さらに大豆に含まれるホスファチジルコリンという物質(リン脂質の一種)は、脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンのもとになります。これは記憶の形成に重要な役割を果たしているため、記憶力低下の予防につながるのではないかといわれています。ここで、茹で大豆を使った料理を紹介します。

    大豆とキャベツのごま和え

    ・さっと用意できる1品です。ごまの抗酸化力も注目です。

    <材料> 2人分
    ゆで大豆・・・・・・・・・・90g
    キャベツ・・・・・・・・・・130g
    スリ胡麻・・・・・・・・・・大さじ1
    しょうゆ・・・・・・・・・・小さじ2
    砂糖・・・・・・・・・・・・小さじ1
    塩・・・・・・・・・・・・・少々

    • 1. キャベツは茹でて食べやすい大きさに切り、水気をきる。
    • 2. 大豆とキャベツを合わせ、胡麻、しょうゆ、砂糖、塩を混ぜ合わせたもので和える。
  • <緑黄色野菜を使ったおかず>

    抗酸化物質としてまずたくさん摂取してほしいのがビタミンE・Cです。脂溶性のビタミンEは細胞の膜の中、水溶性のビタミンCは細胞質の中とそれぞれ働く場所を分担して活性酸素の発生を防いでいます。また、ビタミンCは活性酸素によって酸化されたビタミンEを元に戻す働きもあります。だから両方をとることが大切なのです。またβ-カロテンも抗酸化作用があります。緑黄色野菜にはこれらが豊富なので、毎食食卓にのせるようにしましょう。

    ミニトマトと三つ葉のおかか炒め

    ・ミニトマトと三つ葉にはβ-カロテンもビタミンEも豊富。さっと作れる一品です。

    <材料> 2人分
    ミニトマト・・・・・・・・・100g
    三つ葉・・・・・・・・・・・1束(50g)
    サラダ油・・・・・・・・・・小さじ1
    しょうゆ・・・・・・・・・・小さじ1
    削りがつお・・・・・・・・・1g
    塩・・・・・・・・・・・・・少々

    • 1. ミニトマトはへたを除き、三つ葉は5cm長さに切る。
    • 2. フライパンに油を熱してトマトを炒め、三つ葉を加えてさらに炒め、削りガツオ、しょうゆ、
      塩を加えて炒め合わせる。
  • <魚介類を使ったおかず>


    ビタミンEが豊富なのは野菜だけではありません。魚介類の中でも、うなぎ、さんま、いわし、さけ、いか、えびなどはビタミンEが豊富です。野菜やナッツ類などの抗酸化ビタミンが豊富な食材と組み合わせてとれば、より効果的です。

    いわしのアーモンド焼き

    ・20gで約6mgもビタミンEを含むアーモンドを、いわしにたっぷりとのせて風味とビタミンEを強化

    <材料> 2人分
    いわし・・・・・・・・・・・3尾(150g)
    しょうゆ・・・・・・・・・・大さじ1
    みりん・・・・・・・・・・・小さじ1
    酒・・・・・・・・・・・・・小さじ1/2
    スライスアーモンド・・・・・20g
    サラダ油・・・・・・・・・・少量

    • 1. いわしは3枚におろして、しょうゆ、みりん、酒をふり、5分おく。
    • 2. オーブントースターの天板にアルミ箔を敷いて油を薄く塗り、汁気をきったいわしを身を上にして並べ、上面全体にアーモンドをつける。オーブントースターで焼き色がつくまで7〜8分焼く。
【3】小食の高齢者も一日3食食べることが大事です。
高齢者になるとともに、食が細くなってしまう人もいるでしょう。しかし、それでは脳のエネルギーも不足しかねません。ブドウ糖の摂取不足が続くと、脳の認知能力低下につながり、ひいては認知症になりやすくなるともいわれています。食べる量を増やすためには、一日3食を心がけましょう。回数が多いほうが自然と摂取量も増えやすくなります。3度食事を用意するのは大変というかたは、加工食品をうまく利用しましょう。冷凍食品と市販の複合調味料を利用し、包丁いらず、鍋ひとつで出来る料理を紹介します。
  • <トマトジュースを使って>

    トマトジュースをストックしておくと重宝します。全材料をいっしょに煮る簡単料理です。

    ソーセージと温野菜ミックスのトマト煮

    <材料> 1人分
    ウインナーソーセージ・・・・二本
    温野菜ミックス(冷凍)・・・100g
    トマトジュース・・・・・・・95cc
    こしょう・・・・・・・・・・少量

    鍋に材料を全部入れて火にかけ、沸騰したら弱火にし、ふたをして7〜8分煮る。

  • <すき焼きのたれを使って>

    下処理に手間のかかる竹の子や里芋の煮物がさっと出来るのも、冷凍食品ならではです。

    カジキと和風野菜ミックスの煮物


    <材料> 1人分
    カジキ・・・・・・・・・・・1切れ(100g)
    和風野菜ミックス(冷凍)・・80g
    水・・・・・・・・・・・・・70cc

    すき焼きのたれ(市販品)大さじ1鍋に水とすき焼きのたれを入れて煮立て、カジキと凍ったままの野菜を入れてふたをし、カジキに火が通り、野菜に味がしみるまで煮る。

人生100年時代を迎える私たちにとって、長い一生を健康に過ごせるかどうかは、大きな関心ごとです。年をとって身体が衰える原因は、脳の機能低下にあると考えられます。脳は身体機能の大部分の調節にあたっているからです。さらに、私たちが人間らしく生きるための機能をも脳は担っています。
つまり、脳を鍛えて脳の持つ機能を十分に発揮することが、一生を元気に過ごすことにつながるといえるのではないでしょうか。

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